学び舎に鯉が泳ぎ常世の先導に黒蝶が飛ぶ晴れて影無き綿津見には一つだけ船形の雲が形を崩しながら流れて矢を担ぐ亀が印された非時香菓の水薬を手に鳥居をくぐると黒蝶に迎えられ力石を撫でて振り返ると御神籤を求める一人白衣の女の声あり木漏れ日を写して…
端でなし廊下の真ん中にムカデが丸まるを跨いで見つからぬ内に去れよと南無阿弥陀仏
壺を抱えて墓まで逝った人を見ても覚らぬ者らが黄泉涌く壺中に目覚める無間地獄に南無阿弥陀仏
壺の犬として代を改めるであろう総理大臣と壺の生みの親の汚名を冠したまま歴史に潰えるであろう米国にとって個人や国家の名誉を穢してまで護りたい壺の価値とは如何程に輝いているものなのか狂戦士なら如何に鉄塊で断ち割るのかクラインの壺のボイドを覗き…
やや仲悪く観音と白雲に乗って庭を低空飛行しQ太郎を想い出す視点で見下ろす屋根の上には猫たちが暮らし餌をやり幸い洗熊は居らず高度を人が歩く目線の高さに下げて蜘蛛の巣に引っ掛かりながら家屋の外周りを回り降りて自室に戻ると太陽を盗んだ魔界の転生…
散華して慌ただしい引っ越しの中で往生や回向だと怒号が飛び交い夕餉に現れた道化の涼しい顔に念仏が谺する
フグ毒に中った猫又のリストに黒壺が刻印されたトリアージタッグが切られ南無阿弥陀仏
明けに思い立ち昼に幸運のカードを求めて玄関を出ると猫が立ち止まり幸先よくカードを得て上履きも新ため夕方にケイトのナインの不死鳥を扇げば待つ星の夜にも毛糸の娘の晴れた胸に鳳凰が舞い引力にも落ちる事無く果実は園井に恵みエイトのサイスはナインの…
黄泉の独房に自立して終わないよう有らゆる物事との関係上に上手く依存して自分の存在を成立させる事のほかに必要な教育なんてあるものかなぁと田植えで水の張られた苗の床に盛んな蛙たちの声の夜にfortuneを語らう
田植えの水面に曇天が映りモノクロの世界を愛する魔方をイデアの手引きで解いて9の6面にまた「7」が揃う不確かな壁は売り切れて満充電に気づかぬほど仮眠で熟睡した
鳥籠の壺猫たちが都合よく猿梨にマタタビ酔い沈黙で丘を霧に隠そうとするほど山の上は無言に晴れ渡ってしまう何故なら罪無く狩られたる猿梨とは異なる故に成り立たず壺猫たちの立場の知れてしまう浅い額の小賢しさ
敷島の民に圧政を敷く為政者を褒め称えて我らの足を鉄球と鎖で縛る米国の横っ面に南無阿弥陀仏
安眠して起きれば蛇に笛らに呼応したハーメルンの笛吹き男の下手な警笛にレミングスが踊らされ水に集い要らぬ議論に煽られて無知な子どもたちも帰らぬ旅を強要されたり洞穴に連れ込まれ入口を岩で塞がれたりして誰も生きた心地のしない不幸せなストーリーの…
墜ちた事を撃たれたと言う譫妄や人工知能に対する異論を見ていると未知なるモノを下位に置くことで恐怖を克服しようとしている人たちに映る泥沼に単純化された沢山の突き出た手は自分と同じ生者の延長にある死者とは異なる壊れた機械のように怨み言を繰り返…
額に傷のある生き残った男の子は老いて名前を言ってはいけない「あの」人となり鹿の園か鹿野苑ラマ転生の観音は官能検査の舌を出して末は博士か大臣か竜を探求してミトコンドリアの女性器から「あの」聖霊の舌が垂れて生成され滴る雫の波紋が「7」無き地獄…
灌仏会は金の豚の臓物が降って寝静まり一人遊び一攫千金の人相カードで復活祭めんどくさい蛇身の兎の卵の探し物に苦戦し2年前に一緒に遊ぼうと買った双六を初めて広げて妖怪退治では負け次の無人島からの脱出のための筏のパーツを集めている途中また一人散…
いきなり開かれた扉に立つチビっ子が捲し立てるようにルールを説明して理解できぬまま激しい鬼ごっこが始まり座り心地のよい金の豚に車輪が付いていたら乗り物になるのになぁと思いつつ腹から幣を抉って束の間のティータイムに別のクラスのダンスまでも完コ…
犬の透け波に幽霊冷蔵庫から紙パックの牛乳の残り半分を残らず与える夢中夢を見てイデアなのか誰かに首筋を撫でられ金縛りであることに気づき一度目の強制覚醒をするが気づくと気まぐれなオレンジロードに寝ていて誰かに呼ばれ二度目の金縛りであることに気…
急に老け込んだような心境になり寝たり起きたり余生や老後それでいて何か生きたい欲も叢々と亀の餌噛む音に夏を感じる
聖書にイデアの口遊みを栞はじめに回復する傷があった罪の告白は爛れた利き手を癒しシャワーに洗われて彼女の姿が戻る15年前の事の直前には既に後悔する事を耳していたがイデアの諭しは耳に入らず小さなメダイの予期されていた長い航海から夢の戦いを回収し…
彼女と櫛のトコに出かけココまでも飛んで来るものか鳶が高く旋回して居り地の桜も水も満ちて真鴨の番いも泳ぎ現れては飛び立ちサテは櫛に縁の有る者が我知らぬ誰かと飛び立つ幸ひの予兆かなと綻ぶ他人の幸せを喜ぶとは昨日を境に自分も変わったものだなと可…
昼寝から覚め終の島の建物を歩いて彼女を探し蚕蛾と血膿に濡れた身体の幾つかを見つけるも彼女ではなく蚕蛾に誘われ次の扉を開き寝室に入るが柔らかな寝台に横たわる寝顔も彼女ではない蚕蛾は尚も飛び続け次の扉をくぐり階段を上がる途中に安らかに眠る少女…
四月馬鹿は出かけることなく花ではない花を見て過ごし飴作りの甘い匂いの火傷は教訓となりチビッ子はブーメランをブレーメンと間違え私はブレーメンをハーメルンと間違える一抱えある貯金豚はチビッ子が座るのに丁度よく真実を語る児をウソつきにして口籠も…
レジで見知らぬ紙幣か硬貨あるいはトークンを覚束なく使うもレジ打ちの女性が丁寧で序でにココら辺でパワースポットはドコかと彼女から聞かれパワースポットとは違うかも知れないが確かに居て而も人が良いのは橘さんトコだと教えたら立ち話しながら一緒に立…
特異自慢たちが集って各々の異なる特異を競い印象的だったのは下穿きだけ穿いていない例えると星のカードのオンナ金星のアフロディーテの陰毛と園デルタの中の一筋ソレだけで彼女の特異は憶えていないソレから何の繋がりか前後も定かでなく起伏の無い荒野に…
運命の流れは時に13のカードを捲るソコに救いがあるとすればコノ事の証明とともにコノ魂も存在して居るというソレだけだ
沈黙して線香の匂いが染みついた花林糖を食べながら痔血でコーティングされた排泄ブツを拝む者らの不確定名を黙らしたい脅しは虚しく蛇に笛らの詠唱でキャンセルされる
地球に縛り漬けられる重力の体感で目が覚めてキチガイが定めた言葉の金縛りに遭い観音像を推しツブしつつ放ちつ圧に権兵衛の悦びの魂が泥りとトロけ発狂が壺屋の軒先に熟成して塩辛く臭い墓へ運ぶ犬の重さと悲しみを想い出せず穴を掘ったあと心臓が壊れそう…
散り始めから葉桜になるまでを問えば土砂降りで週末を待たずに新緑の匂いが視えるソノ見る物なき四月馬鹿の公園に吹く雪のイデアの花を詠める
濫りな言葉を投げ掛けて坂網に飛び込む鴨の弥陀り然り四十八願には満たない見合わない価値の観音像の股を権兵衛の股引から溢れた泥鰌が濡らす事はあるのかと蝶の命の問いを突きつけ少しのエロスを教えてくれた教授に問うてみたい気もする